産後の基礎知識

出産後の体の変化や注意点などを紹介します。

日本では医療の発達によって、出産で命を落とす人はかなり少なくなりました。
ですが、妊娠や出産が母体に与える影響は甚大ですし、
いまもって、「出産が命がけ」であることは事実。

そして、産後は「全治3ヶ月の交通事故」にあった程度のダメージを受けています。

出産後の家事育児のためにも、
産後は無理をせず、ゆっくりと養生をするようにしましょう。
産後の過ごし方について
産後に重要なのは、お産を終えて疲れた心身を回復させることと、 赤ちゃんのお世話、この2つです。 10ヶ月かけて、鶏卵大から赤ちゃんが過ごすほどに大きくなった子宮を、 産後は、6週間という短い時間で元に戻します。 赤ちゃんを産み出すため、おなかや下腹
(1)出産直後
赤ちゃんを産み、胎盤の娩出も終わったあと、 数時間の間は、経過観察のために寝たきりのまま過ごします。 病院では、回復室と呼ばれる部屋で過ごします。 助産院では、出産したそのままの状態で、赤ちゃんと一緒に寝ていることになるでしょう。 出血や感染症
(2)入院中(産後1週目)
赤ちゃんのお世話と、自分の食事・トイレ以外は、ママは寝たきりです。 悪露、会陰の痛み、後陣痛など、いろいろなトラブルがあるので、 痛みをケアするように、ゆっくりした動作を心がけましょう。 →産後のトラブル参照 病院では、子宮収縮を促し血栓症を防ぐた
(3)産後2週目
じゅうぶん安静にしなくてはいけない時期です。 家事はパパや家族にお願いし、 布団は敷いたままで、寝たきりに近い状態で過ごしましょう。 おっぱい・おむつ替え・抱っこと、 新生児の赤ちゃんのお世話は昼夜もなく、大変です。 赤ちゃんが寝ている間は、自分
(4)産後3週目
産後の痛みもやわらぎ、不快症状も薄らぎ、 体が少しずつ回復してくるのを感じますが、動き始めるのは無理のない範囲にとどめます。 重いものを持ったり、長時間立ったりするのは避けましょう。 急に動くと、悪露が増えたり血性に戻ることもあります。 周囲の協力
(5)産後4週目
床上げの時期です。家事も気をつけながら行います。短時間の外出もよいでしょう。 まだ体は完全に回復してはいないため、無理をしたり睡眠不足にならないようにしましょう。 1ヶ月検診で産後の経過を確認し、許可が下りれば、入浴や性生活も可能です。
(6)産後5週目以降
1ヶ月検診で回復が順調と診断されたら、 自分の体調をみながら、普段の生活に戻していきます。 とはいえ、赤ちゃんのお世話がある毎日ですから、 1日の疲れをためないように、休息が取れる時間があったら休むようにします。 家に閉じこもっていたストレスもある
産後のからだの変化について
産後の身体は妊娠・出産という大仕事を終えて、 本来の状態に戻るために急激に変化していきます。 出産(分娩)を終えると、妊娠中に増えた体重のうち半分は減ります。 残っている増加分のほとんどは水分で、 これらは尿や汗となり、数週間のうちに体外に
産後の子宮
分娩直後から、大きくなった子宮はもとの大きさに戻ろうと収縮を始めます。 ほぼ元の状態に回復するには4~6週間位、その間子宮から分泌物が出続け、 これがすっかりなくなるのに3~6週間位かかります。 その分泌物を悪露(おろ)といいます。 悪露は出産時に
産後の膣
膣は出産時に赤ちゃんが通る道(産道)です。 出産によって広がったことで、産前より伸びて緩くなったように感じる事が あるかもしれません。 これは筋肉が伸び緩んでしまったせいで、産後4週間もすると徐々に戻りますが、 妊娠前と同じ状態に戻すことは難しいで
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